精密微細プレス金型設計の考え方

弊社では金型設計をどのように考え、進めていくか。その一部をご紹介します。
※弊社の金型設計は微細精密プレス加工に特化されているので、偏りがあると思われます。あくまで参考程度にお受け止めください。

1.順送型設計手順

1-1:製品図分析、製品設計者との連携

製品図の分析は、レイアウト設計に影響するのでレイアウト設計者が行う。
熟練技術者または過去に類似品の経験者が担当。
展開図を作成し以下を検討する。

1-2:レイアウト設計(工程設計)

レイアウト設計の良否で、金型コスト、品質、生産性が決まるため最も重要。
経験豊かな技術者が担当する。

1-3:金型設計(組立図)

レイアウトをもとに金型を設計する。

1-4:検図、金型製造者との連携

精密微細金型では金型部品が極小となり、複雑なカムや機械構造を有する。
そのため検図の重要性が増す。
検図を怠ると、金型組立時やトライ時に予想以上の時間を費やすことがある。
そのため、設計以上の慎重さを要する。

2 . 金型部品製作

微細精密金型の部品を製作する際に、要求精度により工程順序や使用機械、使用工具を選択する。
金型部品を造る機械として、数値制御で自動加工を行うNC機と、作業者が直接機械を操作する汎用機がある。
汎用機の操作は熟練を要するが、NC機でも作業者により品質が異なる。

3 . 金型組立・トライ

微細精密用の金型でトライ及び量産を行う場合に、使用するプレス機や周辺設備の性能は極めて重要となる。金型がプレス機の性能を補うことはなく、プレス機で製品精度は得られない。精度の低いプレス機を使用して金型の性能に害を与えてはならない。

4 . 最後に

 技術は常に変化する。今日正しいとされる考え方も数年後には異なる考えとなる。
 個々の技術者が、変化させなければならない。
 本資料にも、数年前の筆者の考えを否定する記述がある。

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