順送型設計手順④:検図
精密微細金型では金型部品が極小となり、複雑なカムや機械構造を有する。
そのため検図の重要性が増す。
検図を怠ると、金型組立時やトライ時に予想以上の時間を費やすことがある。
そのため、設計以上の慎重さを要する。
1)金型部品の干渉チェック
三次元CADでの干渉チェックは有効。
金型部品の二次元図面を再作画・アッセンブリして干渉の有無を確認する。
2)曲げや絞り等の逃げチェック
順送型では、高さ方向の形状となる曲げや絞り等を加工する次工程以降に「逃がし」が必要となる。
微細順送型では、大きく「逃がす」ことが出来ない。「逃がし」にも精度を要する。
トライ時に「逃がし」不足でスケルトンが潰れたり、製品精度が得られないことがある。
「逃がし」も三次元CADでのチェックが有効。
順送型設計手順④:金型製造者との連携
1)レイアウト図と金型組立図を提示し、設計意図を金型製造者に伝える。
精度の理解と磨きの要否を伝え、加工手順を決める資料とする。
2)トライ時の注意事項を伝える。
トライに使用する機械の選択、トライ時の注意事項、下死点位置決め基準等を伝える。
3)金型製造者より、加工や組立で提案を得る。
設計変更するか次回の設計に活かす。
4)部品図にて省略事項について相互に理解する。
金型設計時間の短縮で、金型特有の省略事項があり設計と製造で認識する。
[例]
・公差の省略
・平面度、直角度、面粗さの記述省略
・NC機での加工部分についてCADデータ(dxf)により寸法記入の省略。